2020.12.10

考えていること

HPリニューアルにあたって、改修や新築どちらも含めて、住宅やこどもの施設、ホテルや公共施設と様々な建築を設計してきたなと感慨深いものがありました.

「こうやって安心して暮らせる環境があるといいな」と思い描く世界を<空気>とすれば、気持ちの良い<空気>を作るために生まれた職業の1つがデザイナーだ.というようなことを、私が尊敬しているかたが本に書いていて、常に心にとめて設計しています.

形や表現は大事ですし、そのアウトプットがきちんとしている(かっこいい)のは当たり前で、僕はそれよりも考え方や気持ちよさや安心していられる場所を設計していて重視しているように思います. 出来上がったものが、風景の一部として、時間と共に自然に馴染んで欲しいと思っています.

修行していた時はほとんどホテルの設計が主だったので、新築の専用住宅の設計をしたこともありませんでしたしもちろん、こども園や公共施設も設計したことはありませんでした.

自分の仕事を振り返ってみると、あまり建築のタイプで設計を変えることもしない(少しは変えますが)ですし、規模の大小を問わずに同じ考え方で設計に取り組んでいるように思います.ディテールやスケールなどは変わりますがこの辺りきちんと言語化していないですけど、自分では気づかない全体に統一した作風があると言われます.

手掛けているスケールの幅広さ、どの建築でも大規模案件のマネジメント力と住宅規模の細やかさで設計をしていて、その相互経験のフィードバックがあることが、自分の建築の特徴なのかもしれません.

引き出しをたくさん持っていて、それぞれの仕事でいろんな引き出しから、そのクライアントにぴったりで適切なアイデアを取り出すのが僕の理想の設計イメージです. 引き出しをたくさん持ちたいと思っています.

自宅の庭にて